
ECWCSとは?ミリタリー古着で人気のアイテムの基礎情報や偽物との見分け方について詳しく解説
古着好きの間で話題のECWCS(エクワックス)はご存じですか?
近年、人気を集めているアイテムなだけに、名前をなんとなく聞いたことがある、という人はもちろん、まったく聞いたこともないという人もいるでしょう。
この記事では、そんな古着愛好家のなかでも、ミリタリーをこよなく愛する人たちから熱視線を向けられている、このECWCSについて詳しく解説します。
ECWCSの詳細だけでなく、偽物との見分け方についても触れるので、気になる人はぜひチェックしてみてくださいね!
ECWCSの基本情報について詳しく解説
ECWCSの細かい情報を述べる前に、ECWCSがどういうものなのかという点について解説します。
ECWCSとは?

出典:VINTY
ECWCSは、1980年代以降にアメリカ陸軍で使用されるようになったウェアのこと。
正式名称は『Extended Cold Weather Clothing System』で、この名前の頭文字を組み合わせてECWCSと呼ばれるようになりました。
服の名前ではない?極寒の環境下で使用されるウェアシステム

出典:Program Executive Office Soldier
ECWCSは、厳密には服の名前ではなく、極寒の環境下で活動する隊員のために開発されたウェアシステムのことを指します。
アメリカ軍の活動も多岐に渡るようになり、既存の軍用服では耐えられない過酷な環境下での活動も増えてきたなかで、数々の問題点が浮き彫りになって来ました。
そうした問題を解決するために、民間企業と共同で研究を重ねて創り上げられたのが、このECWCSという拡張式寒冷地被服システムです。
第三世代のECWCSでは活動する環境に応じて服の組み合わせを変えて着る(レイヤリング)ことにより、最低マイナス46℃の寒冷地に耐えられるように設計されています。
芸能人も着用して話題に
ミリタリーアイテムとして優れているECWCSですが、近年ではファッションアイテムとしても人気が高まっています。
俳優の菅田将暉さんが着用していたことでも話題になりました。
防寒着として優秀なだけではなく、ミリタリーらしい無骨さとシンプルさがストリートファッションに取り入れやすく、古着業界では比較的新しいモデルながら、今では高値で取引されるようになりました。
世代とレベルによってデザインも機能性も異なる
ECWCSの古着はGEN1、GEN2、GEN3の3つが古着で出回っています。
GENは世代を表す「GENERATION」のことで、それぞれの年代で特徴が大きく異なります。
GEN1(1980年代後半~)
GEN1は1980年代後半に使用されたモデルで、前期型と後期型に分かれています。
このGEN1で使用された厚手のライナーは通称「ベアジャケット」と呼ばれており、一枚でも高い防寒性能を持っているのが大きな特徴として挙げられます。
前期型は希少性が高く、ECWCSのなかでも高額で取引されています。
GEN2(2006年以降)
GEN2では、ライナーがフリースに変更されました。
GEN1のライナーは保温性に優れていましたが、厚すぎるのが難点でした。
そのデメリットを克服するために、GEN2では素材を変更して、GEN1に比べて厚さが抑えられているポーラテック社のクラシック300というフリースを採用。
GEN3(2008年以降)
古着シーンで現在、最も出回っているのがこのGEN3のECWCSです。
機能性も抜群に高く、状態の良いアイテムが多数流通しています。
しかし、退役時にすべて返却するようになって以降は市場にほとんど出回らなくなったので、比較的新しいアイテムながら高値で取引されるようになりました。
ECWCS GEN3のレベルについて解説
ECWCSのなかでもダントツの人気を誇るGEN3。
このGEN3は、Level1~7までの7層で構築されているのが最大の特徴です。
Level毎の違いは以下の通り。
レベル | 役割 |
Level 1 | アンダーシャツやズボン下などの肌着(薄手) |
Level 2 | アンダーシャツやズボン下(厚手) |
Level 3 | フリースジャケット |
Level 4 | ウィンドジャケット(防風) |
Level 5 | 寒冷地向けソフトシェルジャケットとパンツ |
Level 6 | 極寒地向けジャケットとパンツ(防水透湿生地) |
Level 7 | 極寒地用中綿入りパーカーとパンツ |
寒冷地で使用する際のあらゆる環境を想定し、それぞれの衣服を組み合わせて使えるようになっています。
このうち、ファッションアイテムとして人気なのは、Level3のフリースジャケットとLevel7の中綿入りパーカー。

出典:VINTY
この二つは、胸部に階級や所属、名前のパッチを貼り付けるためのベルクロ(マジックテープ)が付けられているのが大きな特徴。
ただ、淡いグリーンの生地にこのベルクロが付けられているのをみて「ECWCSだ!」と判断する人もいますが、ファッション用のレプリカだったり、偽物だったりする場合があるので注意が必要です。
ECWCSの本物とレプリカ・偽物との見分け方

出典:VINTY
ECWCSはファッションアイテムとして人気があるだけに、市場には本物の古着はもちろんのこと、レプリカや偽物も出回っています。
ここで言う偽物とは、本物を模倣して官給品のように見せかけたもので、ファッション性を活用して一般のブランドが展開しているものはレプリカとして扱われます。
本物かどうかを見分けるポイントとしては以下の通り。
- NSNナンバーが記載されている
- コントラクトナンバーが記載されている
ECWCSは軍から支給されているものなので、ナンバー入りで発注から支給まできちんと管理されています。
NSNナンバーはNational Stock NO(ナショナルストックナンバー)のことで、軍の備品の管理ナンバーのこと。
そして、コントラクトナンバーは軍の発注番号のことです。
そして、米軍から放出されたものの場合、NSNナンバーは基本的に存在します。
これが存在しないものはレプリカと見ていいでしょう。
記載されているけれど検索してもヒットしないものは、残念ながら偽物の可能性が高いと言えます。
NSNSナンバーを確認したい場合は、ネット検索に番号を入力するか専用サイトでチェックできますので参考にしてください。
ただし、NSNナンバーまで偽造しているものもなかには存在するらしい、という情報もあります。
偽物を掴まされないように、上記の専用ページで数字を入力した上で、下部にある「Technical Characteristics」の項目をチェックし、商品の情報と合致するかどうかを購入前に確認しましょう。
ちなみに、この記事で使用したVINTYに出品されているECWCSのLevel7のアウターは、NSNナンバーと商品情報が合致しているきちんとしたアイテムなので安心してください。
コントラクトナンバーも2019年に納品されたものという「SPEC1C1-19-D1155」と書かれています。
2013年以前のものにはSPEC1C1ではなく「W911QY」と書かれています。
まとめ
ECWCSは、ミリタリーウェアのなかでも現在、非常に注目されているアイテムです。
「ECWCSってなに?」となったり、うろ覚えで偽物を掴まされたりしないように気を付けたいところです。
オンラインでECWCSのアイテムを探したいのなら、古着特化SNS×フリマアプリのVINTYでチェックしてみてくださいね!
この記事を書いた人
サイトウマサミ
セレクトショップやブランド直営店の店長経験があり、その経験を活かしてファッション系ライターとして活動を開始。現在はジャンル問わずさまざまな記事を執筆するwebライターとして活動中。







































